「うまい」≠「おいしい」?如何表达“好吃”

发布时间:2024-02-04 09:06:27

みなさんは、「『うまい』と『おいしい』の違いは?」と聞かれたら、どう答えますか。若被问道“‘うまい’和‘おいしい’之间的区别是什么?”,你会如何去回答呢?

 

「うまい」は「おいしい」よりもぞんざいな感じがする。
改まった場所では「うまい」より「おいしい」と言ったほうがいい。
女性が「うまい」と言うと、男性が言うのとは違って品がない感じがする。
――こんな違いを思い浮かべる方が少なくないと思います。

“うまい”比起“おいしい”要更加粗鲁。
在正式场合用“おいしい”比“うまい”合适。
和男性不同,女性用“うまい”会显得没品。
——我想有不少人脑海里会浮现出这些区别吧。

 

確かに、辞書を見ると、どちらも「ものの味がよい、美味だ」という意味を持っていますが、「『うまい』は『おいしい』に比べ、ぞんざいな感じを与える」、逆に「『おいしい』は『うまい』に比べて丁寧・上品な感じが強い」と、語感上の差が説明されています。

两者确实都有“东西味道好、美味”之意,不过辞典上对于它们的语感差别是这样解释的——“‘うまい’与‘おいしい’相比,会给人以粗鲁的感觉”,反之“‘おいしい’与‘うまい’相比更显礼貌、优雅”。


うまい&おいしい使用习惯的地域差异

 

今回は「うまい」と「おいしい」の語感とその背景を探ってみたいと思います。ネット上の意見を紹介します。

本次我想就这两者的语感及背景做一些深入探讨。接下来介绍下网络上的一些意见。

 

【A】東京の古い人たちは、女性が「うまい」と言うのを嫌う。「おいしい」は上品~普通に聞こえ、「うまい」は下品に聞こえる。私は小さいころから「うまい」は使わないようにしてきた。でも、北関東の女性に聞いたら、北関東では男女の区別なく「うまい」というのが普通だそうだ。(東京・女性)
【B】東北の田舎に住む私は「んめっ」「うめぇ」と言う。「おいしい」のイメージは「標準語・テレビでいう言葉」「都会のお上品な言葉」「東京の言葉」。なじみにくいというか、はっきり言えば使いたくない。(東北・男性)

【A】东京的一些老人们对女性使用“うまい”会感到厌烦。“おいしい”听起来较为正常甚至优雅,“うまい”则较为粗鲁。我从小就养成了不用后者的习惯。不过后来从北关东的女性那听说,在他们那边“うまい”很常用,且不分男女。(东京·女性)
【B】住在东北乡下的我平时用“んめっ”、“うめぇ”这些词来表达美味。“おいしい”给人感觉是“标准语·电视用语”、“城市里的优雅表达”、“东京话”。可以说不太适应吧,说白了我一点都不想用。(东北·男性)    

 

ここで浮かび上がるのは地域による感覚の差です。「おいしい」は東京の言葉で、女性は「おいしい」を使うべきだというのも「東京の考え」なのでしょうか。時代劇や落語の東京(江戸)の言葉では「うまい」もよく使われていますが……。

地域性的感受差异此时就浮现出来了。“おいしい”是东京话,女性就该用这个词也是出于“东京式想法”么?虽然在时代剧以及落语的东京(江户)话中“うまい”也会经常出现……

 

国立国語研究所が1950~60年代に調査を行い作成した「日本言語地図」(インターネット上で公開)に「おいしい」「うまい」の分布があります。これを見ると、「うまい」の系統の言葉(「うめえ」「んまい」「うまか」などを含む)が全国に広がっていますが、「おいしい」は関東~中部地方のあたりと、北陸から関西、中国・四国地方にかけた一帯に散在するにとどまっています。「ウマイ類が全国的に古くからの表現であり、オイシイの類が新しく中央から広がっていったことを示す」結果と分析されています。

国立国语研究所在1950年~60年代通过调查绘制成的“日本语言地图”(网络公开发布)上有“おいしい”与“うまい”的分布情况。地图显示,“うまい”系列词语(包含“うめえ”、“んまい”、“うまか”等)遍布全国,而“おいしい”仅零散分布在关东~中部地区一带,北陆到关西地区、中国·四国地区一带。分析得出的结果是,“ウマイ类词属于全国性的历史较为悠久的表达,而オイシイ类词则是后来新从中央地区向其他地区普及开的”。

 

おいしい为什么听起来比うまい优雅?

 

「おいしい」はもともと、味のよいことを表す「いしい」という「女房詞(にょうぼうことば)」で、頭に「お」がついたものだそうです。「女房詞」とは、室町時代の宮中の女官たちが使い始めた言葉で、おひや(=冷水)、おなか(=腹)、しゃもじ(=しゃくし)など、現代でも使われている言葉が少なくありません。時代が移って江戸時代になると、上品で優美な言葉として将軍家に仕える女性たちが使うようになり、さらに武家の女性たちに広がっていきました。

据说“おいしい”原本是由形容味道好的女官用语“いしい”在词头加了个“お”变化而来的。“女官用语”是室町时代宫中女官最先开始用的语言,其中有不少说法即便到了今天也还很常用,比如おひや(=冷水)、おなか(=肚子)、しゃもじ(=勺子)。随着时代的迁移到了江户时期,女官用语因其之优雅而被服侍将军府的女性们所使用,之后普及开来,连武家的女性们也开始用了。

 

続いて明治時代に入ると、中央集権的な近代国家へと邁進するなかで、統一された国の言葉が必要とされ「標準語」が作られていきます。その際、「東京の教養のある人の言葉」が手本とされました。「標準語」は国定教科書を通して、教育により全国に広められていきます。さらにはラジオのようなマスメディアも登場してきます。こうして、江戸・東京の言葉が各地に広がりました。その中で、「おいしい」も、上品・丁寧な語感を伴いつつ広がっていったのでしょう。

接着进入到明治时期,日本逐渐向中央集权性质的近代国家迈进,作为统一的语言,“标准语”也开始慢慢形成。当时,“东京有教养人士的语言”成为了标准语范本。“标准语”通过国定教科书,以教育形式普及全国。之后还出现了广播这样的宣传媒介。就这样,江户·东京的语言开始蔓延向各地。而在这其中,“おいしい”也带着优雅·有礼貌这样的语感普及到全国各地了吧。

 

それだけに、「おいしい」は歴史の浅い、後発の言葉と言えます。そのため、「なじみにくい、東京の言葉」という反応が出るのでしょう。また、同じく紹介した【A】の意見の中にあった、男女とも「うまい」を使うという地域(北関東)は、「おいしい」が入り込んでいないため、「うまい」が普通の、特段ぞんざいとは感じられない言葉として使われているのでしょう。

正因为如此,“おいしい”才被称作是历史尚浅的后起之秀。所以才会有人说它是“难以适应的东京话”吧。另外,同时介绍的【A】意见中出现的“うまい”男女通用的地区(北关东),大概是由于“おいしい”尚未普及,所以人们才一直用着“うまい”,且并未觉得它有什么特别粗俗之处。

 

日本人如何区分使用うまい&おいしい

 

【C】女は「おいしい」と丁寧に言うべきだと言われるが、感動するほどの美味に遭遇したら、「おいしい」じゃ表現しきれなくて「うっまぁい!!」と言ってしまう。(栃木・女性)
【D】「うまい」のほうが直感的。舌からの反応が速く、脊髄反射的。一方、「おいしい」は理知的な印象。遅効性で、じんわり来る感覚。(男性)

【C】虽然人们都说女性应该用“おいしい”这样比较文雅的词,但若是遇上了让人感动的美食,这词就显得贫瘠了, “うっまぁい!!”自然是脱口而出了。(栃木·女性)
【D】相较之下“うまい”更直观。舌尖反应来得迅猛,是脊椎反射型的。另一方面,“おいしい”则给人以理性的印象。这种感觉有一定的迟效性,是慢慢出来的。(男性)

 

以上は、丁寧さに関係なく、食べ物がもたらす味の質で「うまい」と「おいしい」を使い分けているという意見です。3つに共通するのは、
「うまい」=ストレートにくるもの。インパクトがあるもの。
「おいしい」=じんわりくるもの。控えめなもの。
という傾向でしょうか。

以上这些意见是从食品给人们带来的味觉刺激方面来区分使用“うまい”和“おいしい”的,与是否礼貌并无关系。这三种意见的共通之处在于这些方面吧,
“うまい”=直接刺激舌尖的东西。有强烈冲击力的东西。
“おいしい”=慢慢渗透出来的东西。较柔和的东西。

 

日ごろ使い慣れた「うまい」と「おいしい」ですが、語源や歴史、地域差から、個人レベルのユニークな使い分けまで、意外な奥深さがありました。

日常生活中用惯了的这两种表达,不管是从语源、历史、地域差异,亦或从个人独特的视角去区分,都可见语言之博大精深。


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